はじめまして。長野県立大学1年のまおです。私が 1 本目の記事として選んだテーマは、多くのファッション好きの皆さんから愛されている“古着”。
長野市にも古着を好きな人は多いはず。長野市にも古着を好きな人は多いはず。 古着の聖地、下北沢・高円寺にわざわざ行かなくても、おしゃれで手頃な古着に出会える場所が長野市にもあるんです!
2018 年4月に、長野市鶴賀権堂町にオープンしたお店、COMMA(コンマ)。 今回は、長野市の古着文化の発信源ともいえる COMMA さんについて徹底解説したいと思います。
1.COMMAについて
長野電鉄の権堂駅から徒歩 5 分、加藤鯉店さんのお隣。倉庫をリノベーション した 2 階建ての建物です。お店は 2 階にあり、1 階は以前ナガノートでもご紹介した polka dot cafe さんです。入口は正面の1 か所だけとなっています。
COMMA へと上がる階段は、入口から真っ直ぐ進んだ突き当りにあります。階段の下にはおしゃれなマネキンと SALEラックが置かれています。
さてさて2階に上がっていくと、お店の中はこんな感じです。店内にはメンズからレディースまで沢山の古着が並んでいます。もちろん全て一点もの。同じ商品はありません。
並んでいる古着は国内外から買い付けています。年に数回は、店主の駒込さん自ら海外に買い付けに行くこともあるのだそう。
お店によっては独自のコンセプト (例えば、ヨーロッパ古着やアメリカンヴィンテージなど)を掲げているところもあるので、COMMA のコンセプトをうかがいました。
駒込さん曰く「ずばりコンセプトがないのがコンセプトです!」とのこと。古着屋さんが沢山ある地域では、お店の強みになるようなコンセプトが必要だが、長野市はそもそも古着屋が少ないので幅広い層の人が来てくれるような商品展開にしているのだそう。
COMMA では、上級者向けの古着から初心者でも手が出しやすい古着まで、様々なジャンルを取り扱っています。
2.COMMAの由来
ここで、お店の名前である COMMA について、その由来を伺ってみました。COMMAの由来は3つ。
一つ目は、駒込さんが服飾の専門学生だった時に授業の中で考えた架空のお店の名前がCOMMA だったこと。自分のあだ名が「コマ」という部分と響きが気に入ったそうです。
二つ目は、記号本来の意味から。英語でコンマは文の区切りや、息継ぎの印として使われます。駒込さんの、COMMA に来てくれたお客さんがここで一息付いていける空間にしたいという思いが詰まっています。
最後は少しコアな情報ですが、アメリカの旧ファスナーブランド《CONMAR (コンマー) 》 のもじり。アメリカンヴィンテージ古着好きの中では有名なファスナーブランドで、駒込さん本人がヴィンテージ古着好きというところもあります。
COMMA の 5 文字にはそんな思いが込められているのです。
3.駒込さんのおはなし
次に、駒込さんにスポットを当てた質問を。
―― 古着を好きになったきっかけ
学生時代によく通っていた《パメラ》というお店。お店の中は古着であふれていて、その光景に感動した駒込さん。(パメラは 2009 年に惜しまれながらも閉店してしまい現在はありません。)
そしてもう一つは、現在も長野駅前にある 《Freak’s Store》。その一角で古着を扱っていたそうです。「その2 件をよくはしごしていました(笑)」と駒込さん。とにかく服が大好きで、頭の中は服でいっぱいだったといいます。アルバイト代やお年玉、お小遣いもほとんどは服に充てていたほど。駒込さんの服好き、古着好きは長野から始まったのですね。
―― 古着屋さんになろうと決めた時期
学生の時から将来は服を扱う仕事がしたいと考えていた駒込さん。当時は古着に限定していたわけではありませんでした。
高校卒業後は服飾の勉強をするため東京の服飾専門学校に入学し、東京のアパレル会社に就職。その後、長野市に戻りカフェなどで勤務。そして長野市川中島にあった古着屋「ティッピラグ」に入社。そこで古着を扱って、改めて「古着ってやっぱりいいな。」と感じたそうです。
そして「ティッピラグ」が松本パルコに「古着屋フラミンゴ」として移転するタイミングで退社。そして独立する為に運送会社に就職し、資金を貯めようと働きますが、忙しい毎日の繰り返しで、いつの間にか開業の志は若干消えかけていたといいます。そんな中、COMMA オープンのきっかけといえる出来事が。
それは、小さい頃からの幼馴染で現在は polka dot café の経営者でもある、山田さんとの再会。 同窓会で会い、お互いの夢を語るうちに自然と開業の流れになったそう。年齢的にもこれが店を開く「最後のチャンス」と思い、オープンを決意。
それから物件を探し、リノベーションをして二人で協力しながらオープンに至りました。男同士の友情って感じがしますよね!COMMA オープンにまつわる素敵なエピソードです。
学生時代から夢だった、古着屋をオープンして 1 年半が経ちました。長野の人たちにとって、COMMA はどんなお店で在りたいかお聞きしました。
―― COMMA への思い
“もし今東京に瞬間移動したとしても、周りにあるお店に劣らない店であること “。駒込さんは常にこの思いを持っているといいます。
長野だからとか、地方にあるお店だからこのくらいでいいや!ではなく、「地方にあるからむしろ、東京にあるようなかっこいい古着屋にしたい。」と楽しそうに教えてくださいました。
―― COMMA を通して伝えたいこと
古着に興味はあるけれど、おしゃれじゃないと着こなせない。となかなか古着に手を出せないという方もいるのではないでしょうか。確かにシルエットや柄が特徴的なものが多い印象ですよね。でも、沢山の古着の中から自分のお気に入りを見つけて、自分流に工夫して着るというのが、古着の楽しみ方であり魅力だと思います。
「自分が古着を通して服、ファッションを好きになったように、若い世代の人にも古着を好きになってほしい。」これが駒込さんの思いであり願いです。きっとCOMMA は若い世代と古着を結ぶ架け橋になるはずです。
4.お店のアイテムでトータルコーディネート
最後に、COMMA にある服の中から駒込さんの一押しを教えていただきまし た。COMMA は幅広いジャンルを取り扱っていますが、特にお客さんに人気なのはミリタリー系のアイテムのようです。最近では COMMA=ミリタリーとなりつつあるのだとか。
お店一押しのミリタリーアイテムでトータルコーディネートをさせていただきました!
取材中に届いた新商品も早速使わせていただいています。
これからの時期にぴったりなボアライナージャケットです。オランダ軍の兵士が実際に使用していたものだそう。とても暖かく、これがあれば長野の冬も大丈夫です!
スカートやレースなどのガーリーなアイテムに合わせることで女性でも違和感なく着られます。メンズサイズなので、女性が着るとオーバーサイズなのもかわいいですよね!
また、こちらは今季人気のコーデュロイのシャツを使ったコーディネート。 ワンピースの上からさらっと羽織るだけで、簡単にこなれ感が出ます。
「でも1番のおすすめはやっぱり僕ですかね。話好きなので、話に来てくれるだけでもいいんです。みんながここでくつろいだり、お話をする中で、古着を好きになってくれれば嬉しいですね。」とのこと。皆さんぜひ駒込さんとお話するために COMMA に行ってみて下さい!
5.おわりに
今回お話を聞かせていただき、駒込さんの古着に対する思いを沢山お聞きすることができました。優しくて気さくな人柄が、COMMA の懐かしい安心できる空間をつくっているのだと感じました。
長野市にある小さな古着屋 COMMA は、これからも地元に根付いたスタイルで古着文化を長野に発信していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。この記事を通して、少しでも古着やCOMMAに興味を持っていただけたら嬉しいです。
ではではまた会う日まで。
店舗情報
住所: 長野市鶴賀権堂町2390-1,2F
電話番号:026-225-9197
営業時間: 12:00〜21:00
定休日:水曜日