自粛ムードの世の中だけど、こんなときだからこそ「落ち着いたら行きたい」と思える場所を増やしたい。そう思ってこの記事を世に出します。誰かの行きたい場所リストを彩れたら幸いです。
昨年の台風で長野県が被災した。
長野県が台風で被災。
山に囲まれている長野は無縁だと思っていたから、テレビの映像を見ても信じられなかった。
周囲の人がボランティアやクラウドファンディングをしている中、私は何も出来ずにいた。ちょうどその頃、「風評被害」という言葉が耳に入ってきた。
被災したから危険なんじゃないか。まだ、復興していないんじゃないか。
言葉にせずとも、被災した場所は不安なイメージがある。だから観光客が減ってしまう。
…本当に、復興していないのかな?
気になった私は、ナガノートのメンバーと共に被災した観光地へと足を運ぶことにした。
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向かった先は、小布施。
まず、町役場から中心地へ向かう。道の途中にある皇大神社は、かつてお伊勢参りの北限として栄えていたらしい。
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えんとつのある酒屋さんを通り抜けた。
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この町は、自由に通れる小路がたくさんあって楽しい。探検みたいでわくわくする。
小路を抜けて、小さな珈琲屋さんを見つけた。
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マルテ珈琲。
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自家焙煎した豆を取り扱っているお店で、テイクアウトのドリンクが人気。
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コーヒーはもちろん、季節限定のメニューも気になる。今季の限定メニューは、小布施自慢のオブセ牛乳をたっぷり使ったチョコレートドリンク。
濃厚だけど後味がさっぱりしているオブセ牛乳は、コクのあるチョコレートと絶妙に溶け合う。
あたたまった身体で、再びまち歩き。
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栗の木で作られたタイルが地面に広がっていたり、
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コンクリートの地面が模様を描いていたり。細かいところに遊び心を散りばめた街並みは、歩いていると新しい発見があって楽しい。
小布施の名産品といえば「栗」で、この町には栗の食品を取り扱うお店が何店舗かある。
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小布施堂は高級感のある外装で、洗練された印象が強い。こだわり志向の人に愛され、県内外からファンが集うお店だ。
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小布施堂のレストラン「えんとつ」にて季節限定で提供される「朱雀」は、開店前に並ばないと売り切れてしまうこともしばしばあるらしい。
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竹風堂は広い層に愛されていて、ツアー客にも非常に人気がある。自然に近いおいしさを目指し、栗の自家仕込みにこだわっているのだそう。中でもおこわが人気で、長野のお土産を代表する商品のひとつとなっている。
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桜井甘精堂は観光客だけでなく町民にも愛されている。
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「泉石亭(せんせきてい)」では、頑張った日のごほうび食べたくなるようなとっておきのご飯を食べることができる。
それぞれのお店にそれぞれの魅力、それぞれの強みがある。だから、どのお店も賑わい続けている。
お店めぐりをしていたら、お腹が空いてきた。頑張った日のごほうびご飯が食べたい。泉石亭に足を運ぶ。
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そばやうどん、そして栗おこわがついたオリジナルの御膳。目移りして、なかなか決められない。
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寒かったので、あたたかいそばを食べることにした。鴨汁そば。
甘みのある濃いおつゆに、そばをくぐらせる。
鴨のだしがしっかり出ていて、深い味わい。
鴨肉はしっかりとした弾力があり、さっぱりとした肉汁が口の中でじゅわっと広がる。
おつゆはそば湯で割って、最後まで。ごちそうさま。
美味しいものでお腹が満たされたので、この記事を読んでくれている人だけに内緒の話。席を案内されたら、畳のあるほうを選んでみて。
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泉石亭でしか見られないとっておきの景色が、見られるはず。
おやつも食べたくなってきたから、少し移動することにした。
町役場から車で5分。歩いたら20分ほどのところにある小布施牧場へ向かう。
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ジェラートやドリンク、チーズたっぷりのホットドッグを販売するmirgreen(ミルグリーン)。
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丁寧につくられたジェラートが目の前にずらり。
迷ったけれど、ピスタチオと自社産ジャージーミルクのジェラートをいただきます。
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ダブルはカップから溢れるほどたっぷりの盛り付け。さっぱりとした口どけで、食後のデザートにぴったり。
お店の中はあたたかいので、冷たいジェラートも美味しく食べられた。
冬場はお休み中だけれど、あたたかくなってくるとお店の前で仔牛を見ることができる。
腹ごなしに、町をブラブラすることにした。
mirgreenから車ですぐ、ハイウェイオアシスに到着。
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ここは、台風の被害を受けた場所だ。いまはすっかり綺麗になっていて、ほっとした。きっと町の人達が協力し合って、ここまで早く復興できているのだろうと思う。
小布施といえば、お寺や歴史館がいくつかあるのも有名だ。今回は、浄光寺に足を運んだ。小布施駅から歩くと30分ほどかかるので、車での移動がおすすめ。
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まっすぐ進むと長い石段がある。
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のぼりきった先には、本堂。
石段をのぼってすぐ出迎えてくれる石灯籠は、ハートの形をしている。なんだか恋愛のご利益がありそう。
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日が傾いてきたので、町中に戻ることにした。小布施のお店は閉店時間が少し早い。
1日小布施旅の締めくくりとして、王道の栗スイーツをいただくことに。
【栗の木
栗の木テラスは、こだわりのスイーツと紅茶が豊富に揃っている。
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せっかくなので王道のモンブランと、アッサムティーを。
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モンブランはしっかりとした甘さの栗ペーストと甘すぎない生クリームが「ちょうどいい」組み合わせだ。
丁寧に抽出されたアッサムティーは、大人の味わい。甘いモンブランとの相性が抜群。
一日の締めくくりにぴったりのほっとするおやつだった。
お腹いっぱいの幸せな気分で小布施を後にする。楽しくて美味しい1日だった。
栗や歴史的遺産のイメージが強い小布施。どこかお堅い印象があるかもしれない。
だけどちがう。小布施は、まちの人が作り上げてきた遊び心ある街並みと丁寧に作られたとっておきの一品が楽しめるまちだった。
被災した長野は、着実に、復興へと向かっている。
気兼ねなく外出できるようになったらぜひ、小布施に足を運んでみてほしい。
忙しない日々の疲れが取れて、小布施をさらに活気づけられるなんて、一石二鳥じゃない?
ご愛読ありがとうめこでした。それではまた。